参考元:https://www.amazon.co.jp/
今や日常生活とは切っても切り離せないぐらい、ネット上のインフラになりつつあるアマゾン。
以前は本ぐらいしか扱っていませんでしたが、最近ではパソコン用品からベビー用品、バイク用品など何からなにまで揃うようになってきました。
さらにはFBAなどの個人向け倉庫により、せどりや輸入転売を実践するプレイヤーにとっては欠かせない存在でもあるのではないかと思います。
そんなネット上のショッピングモールとしての金字塔を打ち立てた物流界の王者ですが、去年から始めた新サービスが波紋を読んでいます。
アマゾンの新サービス「お坊さん便」に批判が集中?
今回のお坊さん便では学ぶことが沢山ありました。
仏教に関わりのあるご家庭であれば、お坊さんが家に訪問して先祖の供養をする、というのはごく普通の光景であると思います。
従来の法要には明確な金額が明示されていない場合がよくあり、「3~5万円が相場」などと言われていても「お心づけ次第」などとファジーな金額の要求の仕方をする所もあります。
そういった場面で安いお布施を払ってしまうと今後の待遇が悪くなったり、お坊さんのサービスが悪くなるなどのデメリットもあるので金額は総じて高めになってしまうのだとか。
今回、アマゾンの新しい試みによって「1回の法要にかかる費用が明確になった」というのは消費者からしてみると大きなメリットですよね。
サービスの内容もしっかりしており、1回の法要では以下のサービスを受けられるようになっています。
・自宅での法要、戒名なし…35,000円
・自宅以外(霊園など)への移動、戒名なし…45,000円
・自宅での法要、戒名あり…55,000円
・自宅以外(霊園など)への移動、戒名あり…65,000円
金額はこのように明確に決められていて、消費者が必要なサービスに対して必要な金額を支払うというシステムになっています。
また、金額が一定だからといってお坊さんの質が悪いというわけではなく、アマゾンのレビューを見ても一定の評判を獲得しているみたいですね。
「とても親切なお坊さんで対応も良く、満足のいくかたちで供養ができて、本当に良かったです」
「若いお坊さんはとてもしっかりされていて、説法も心に染み入るものでした」
「きちんと読経していただき、すべてスムーズに執り行えました。満足しています。これからの時代にマッチした法要」
「リーズナブルなのに、著名なお坊さんに来てもらい、感激しています」
「檀家にならないで納骨式をやりたいという希望がかなえられました」
※参考元:https://www.amazon.co.jp/
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このように消費者からは一定の評価を獲得しており、サービスの面から見ても、金額から見ても一定の水準を満たしているといえます。
また、面倒な個人間でのやりとりやお寺への折衝などを考える必要もなく、お金さえ払えば相応のサービスが受けられるという非常に簡潔な点も従来のお寺への依頼とは一線を画しています。
しかし、その一報で批判の声も集まっています。
そもそも宗教はビジネスで成り立っている
お坊さん便に対する批判として多いのが、「仏教をなんだと思っているんだ!」という内容のもの。
「ふざけたことをするな! 僧侶は蕎麦屋の出前ではない! これはやり過ぎ! いったい僧侶を、法要をなんだと思ってるんだ?」
「日本人の宗教観は落ちるところまで落ちた。こんなものが出てくるとは、世界中から笑いものにされるだろう」
このような意見が出ているみたいですね。
ただ、そもそもとして考えてほしいのが「宗教はビジネス」だということです。
お布施はお寺が生計を立てるのに必要な金額ではあると思いますが、それ以上に仏教関連の各設備には総じて高額なものがたくさんあります。
例として仏教で行う行事や用品ごとでかかる費用の例をいくつか挙げてみることにします。
・法要用の座布団…6000~1万円・仏式のお葬式費用…約200万円(飲食代、寺院に払うお金、葬儀費用の合計)
・お墓…60~130万円
・戒名…2~100万円
・仏壇…50~100万円
・お位牌…1~3万円
・お心づけ…1万~上限なし
あくまで上記は例ですが総じてお金がかかるものであり、とくにお葬式が随分高額になっていますよね。
最低金額は比較や内容の変更をすればもっと安くなると思いますが、それ以上に見栄や世間体で随分と払う金額に影響があるというのも事実。
仏教に関するこれらのアイテムを「○○ 費用 相場」と入れるとアフィリエイトをしているサイトがズラっと出てくるのが仏教がビジネスと呼ばれる要素の1つでもあると思います。
だた、これらの価値観はすでに古くなりつつありますし、現実問題として昔ながらの慣習を続けなくなってきた家庭が増えてきたのは事実です。
むしろ、ここまでサービスが多様化している現代において、アマゾンのような画一的なサービスが出ることはおかしくありませんし、むしろ資本主義社会の日本においては必要な視点でもあると思います。
それに、お坊さんがベンツやポルシェを乗り回している時点でお金が有り余っていることを物語っていますよね。笑
仮想敵で新しいビジネスを打ち立てるのは善か悪か
ビジネスのアプローチで「仮想敵」を立てる方法がありますが、これは既存の商品やサービスの悪いところをいくつか挙げて、それらを全て解決する新しいものを打ち立てる概念です。
今回であれば、
・仏教にかかる費用は総じて高額・お布施にかかる費用が不明瞭
・お寺との付き合いが面倒
・戒名のにかかる高額な費用が心配
・よくわからないローカルな慣習が面倒
こういった不明確な要素のある現代のお坊さん事情にメスを入れたのがアマゾンのお坊さん便サービスだ、というわけです。
こういった商品開発のアプローチは日夜行われていますし、お寺がもともとビジネスをしているようなものだと思います。
なので、今回のお坊さん便に高評価が集まっているのを見るに、既存の問題点を打ち破るものを作り出すことは何ら問題ではないかと。
何度も言いますが、日本は資本主義社会ですしね。
まとめ
今回、おそらく既得権益を甘受している一部から批判を浴びたアマゾンのお坊さん便ですが、新しいサービスが生みだすことは経済を発展させることに欠かせないことです。
「理想の状態」を実現しているのが今回のお坊さん便ですし、またそれを必要としている人がいるのも事実ですしね。
サービスが多様化する資本主義の世界に生きている以上、お坊さんも例外なく新しい価値を提供しなければいけないでしょう。
個人的にはお坊さんが法要に関する特化ブログを書いたらものすごく濃いブログができるな、と思ったのですがそれはまた別の話ですね。笑
メール講座ではこういったビジネスの学び方もお話しているので、下記のフォームからぜひ学んでみてください!
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